国際中世学会@リーズ その3
業績ページに最近の業績を追加したので、どうぞご覧下さい(研究室HP、Researchmap)。なかなかまともな論文が書けていないので、夏休みはそこが課題です。
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さてリーズの国際学会について最後の記事を書いておきます。前回の予告通り、出席したセッション等をリストアップしておきます。
7月7日(月)
Keynote Lecture 2014: Editing Empirek: The Kaiserchronik as Literature and History (Mark Chinca, Christopher Young)
Session 130: Negotiating Monastic Space, I: Monasteries in the Landscape
Session 202: Hunger and Famine in Medieval Societies
7月8日(火)
Session 530: Cistercian Studies, I: Cistercians and Authorities(ここで発表)
Session 630: Cistercian Studies, II: From Treatise to Story – Early Cistercian Spirituality in Latin, French, and Italian Literature
7月9日(水)
Session 730: Cistercian Studies, III: From Order to Congregation – The Legacy of the Portuguese Cistercian Monasteries
Session 1130: Cistercian Studies, V: Cistercians in Yorkshire
Defending the Empire: Wolfram’s Willehalm, produced and performed by Silvan Wagner (ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハの十字軍詩をリュートで弾き語り・・・今回唯一の娯楽的行事への参加でした)
7月10日(木)
Session 1508: Hagiography as Representation (唯一の日本人の知り合いである多田さん@中京大が発表)
Session 1734: St Hildegard of Bingen, II: Theology in Poetry and Music
もう一つくらい出ていたような気がするのですが、メモし忘れました。ともあれ振り返ってみると、この時は結構頑張っていたつもりなのですがまだまだ出られそうですね。時差ボケで30分仮眠をとったり、ブックフェアで本を物色していたり、いい天気なので外のベンチで本を読んだりしていたら結構時間が過ぎてしまいました。
こうしてリストアップしてみると、いかに自分が修道院、特にシトー会が好きか分かるというものです。日本では現在シトー会を扱う人はほとんどいないので、シトー会について情報交換する相手と常時接するのは難しい環境です。しかしこうしてヨーロッパの学会に出てみると、純粋に修道院研究をしている人がわんさかいて、そういう人と話す中で自分の研究が受容されているという感覚を持てます。輪の中にいるという実感は、日本で自信を持って研究を進めて行く上で必要不可欠だなと思います。このことに気付いたのが、今回参加した最大の収穫だったかもしれません。これは、同じ歴史系でも日本史や東洋史とは異なる、西洋史独特の事情ですね。
そういうわけで、可能であればまた来年も参加してこようと思います。しかし、いかんせんこの学会は参加費が高く、今年は全日程参加で登録料215ポンド、キャンパス内宿舎は1泊49.50ポンドでした。とても快適で、スタッフの質が高く、参加者同士でコミュニケーションを円滑に行える環境ですが、その対価としてまだやはり高すぎる気がします。
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