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国際中世学会@リーズ その2

自分の発表について。2日目だったので、前日にセッションがどのようなものか把握していました。そのため、さほど緊張なくできたと思います。会場はキャンパスの外れにある教会を改築した建物(エマニュエル・センター)で、身廊部分に壁を立ててセミナー室をこしらえるという、実に乱暴な(笑)建物でした。

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外見は普通の教会

狭いセミナー室でしたが、シトー会に関心のある研究者が20人くらい集まっていました。司会はカナダの大学で教鞭をとっていた先生で、他の発表者はいずれもシトー会から発信された「花嫁イメージ」に関する議論。そのため僕の修道院保護やシトー会総会に関する議論は浮いていました。

それでも発表内容は皆さんに良く理解してもらえたようで、質問は3つ出て、いずれも応答することができました。正直、そもそも質問内容が聞き取れないのでは、なんて思っていたのですが、そんなことはなかったです。その後も、セッションの参加者とは会場で顔を合わせるたびに話したり食事をしたりしていましたが、こちらからペラペラしゃべる訳ではないものの、話したいことは話せましたし、楽しく場を共有できたと思います。

ここからやや強引に話題を転換させますが、自分のように、中等〜高等教育でリーディング(英文和訳)主体の教育を受けていても、英語でコミュニケーションを取ることはさほど困難ではありません。理系の方を見ていても、たどたどしい英語でも何とか他国の研究者とコミュニケーションを取って、内にこもらず自分の研究をグローバルな学界の文脈に位置付ける努力を払っている訳です。しかも何十年も前から。日本の西洋史畑では、それはこれまで特定の研究者が担ってきた訳ですが、まだまだマスでグローバルな学界に参画しているという印象は持てません。このご時世、特に大学や文学部のグローバル化が求められている時ですので、西洋中世学会などで(例えば法制史学会のように海外での学会発表に助成金を出すなど)こうした交流をさらに後押ししていく必要があるのではと強く感じた次第です。

今回、どういうセッションに出たかはまた次の記事で。

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