2014年度前期の授業
学生の皆さんはそろそろ試験も一段落し、レポートの追い込みをしている頃かと思います。そしてTwitter界隈からは現実(=レポート)逃避からのシラバスチェックをしているという声を聞きます。気がつけば、もうシラバスが公開されていたのですね。ここでは、現実(=卒論評価、その他諸々)逃避からのシラバス紹介をしていこうと思います。
1年生必修のガイダンス科目で、文学部に入学された方々による少人数演習形式授業。レポートの書き方や口頭でのプレゼンテーションの仕方などを実践的に学んでいきます・・・というのがこの科目の共通した趣旨(なのでシラバスはすべて共通)。授業運営は多分に教員の裁量次第なので、色々な仕掛けを取り入れて、この授業を入学したての皆さんの「ホーム」にしていきたいですね。
今年実験的に開講します(好評なら2015年度も継続するつもり)。遅塚忠躬『史学概論』(東京大学出版会)を輪読して、歴史学とはどういう営みをする学問なのか、他の隣接所領域とはいかに差異化されるのか、あるいはされないのか、歴史認識とは何か、史料とは何か・・・。そういったことを深く理解することで、日本史、東洋史、西洋史など各専門領域における学習がより一層効果的になるのでは、というのが狙い。各回、担当者が割当てられた箇所を要約して報告し、それに基づきみんなで議論します。僕も一緒に勉強させてもらうつもりでおります。
「中世ヨーロッ教会史概説」と題して、中世ヨーロッパ社会の秩序を規定していたキリスト教会の歴史的展開を概説していきます。そこでは、キリスト教そのものというより、教会が中世社会の形成、持続的発展にいかなる役割を果たしたのかに重点を置きます(僕自身の研究上の関心がまさにそういう領域にあるため)。せっかく教会をやるのですから、スライドで教会建築や教会が核となっている都市構造の様子を紹介していきます。
これは西洋史教員による4年次生の必修科目です。いわゆる卒論指導というやつで、一人一人に経過を報告してもらうことがメインになります。来年度は人数が今年の倍になるので、やり方を模索中。
こちらがメインの演習、いわゆる「大貫ゼミ」になります。今年運営してみて実感したことですが、学生の自主的な発言能力やドイツ語読解力は半年で格段に上がります(通年だとなおさら)。西洋史の学生に限らず、副専攻で頑張ってドイツ語をやっている方もぜひご参加下さい。詳しくは↓を参照のこと。
というわけで、学期末にあたり西洋史演習についてこの3本の記事にまとめておきました。学生、および大学教育に関心のある方は参考までにどうぞ→①http://t.co/JIBug1fZq5、②http://t.co/jPY3EIr8ms、③http://t.co/dm0IGVb4yM
— 大貫 俊夫 Toshio Ohnuki (@t_ohnuki) January 31, 2014
この他、大学院のゼミとリレー講義形式の「人文学への招待」の担当回があり、今年度より授業数は増えます(プラス2!)。ただどの授業も大変楽しみなので、研究のかたわら、なるべく準備に時間が割けるよう努力します。
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