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2日に渡る京都の日本西洋史学会から帰って来た(学会についてはまたコメントします)。少々疲れを残したまま大学に来てメールボックスを見ると『法制史研究』62号が届いていた。これの抜き刷りを学会でお配りしたかったのだが、それは叶わず。結果として切手代がいや増すことになってしまった。

最新号には上田理恵子「一九世紀後半オーストリア民事訴訟における口頭審理と法曹たち」と鈴木秀光「清代刑事裁判における州県官の対応に関する一考察」という論文に加えて、叢説に「中世盛期におけるシトー会修道院の保護形態」と題した拙稿が掲載された(関心がありましたら個人的にご連絡下さい)。コンセプトは博士論文にあるが、それともまた少し異なる。シトー会修道院の保護形態defensioとは一体何によって構成され、中世盛期の法秩序・国制にとっていかなる意味があるかを論じた本稿は、以前『法と流通』に投稿した論文と同様、やはり博士論文の副産物と位置づけてよろしかろう。

学会中も「博士論文は分割して論文にしたりしないの?」と聞かれた。ドイツ語での出版のために改稿作業を進めるのと平行して日本の西洋史学界にどう公表していくのかは常に頭の痛い問題である。また一本投稿論文にするのかなと漠然と思っているのだが、はてさて。

『法制史研究』にはその他に田口先生の書評「渡辺節夫編『ヨーロッパ中世社会における統合と調整』」が掲載されているので、こちらもあわせてどうぞ。

法制史研究〈62〉―法制史學會年報〈2012年〉

法制史研究〈62〉―法制史學會年報〈2012年〉

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