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2011年10月29日
昨日は一日いいことが無かったので,この週末でまた盛り返したいものです。
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今日は先ほどまで深沢科研の第2回国際ワークショップに行ってカタリ派の報告を聞いておりました。名残惜しいのですが午後は自分の研究をしたいので中座。もう少しゆっくり出席者と話したかったのですが,どうも尻に火がついていると・・・。
ピラル・ヒメネス・サンチェス(トゥルーズ大学、南フランス・スペイン研究所)
「カタリ派の歴史的文脈――なぜ『善信者たち』は南フランスで支持されたのか?」
色々面白い論点が盛り込まれた内容でした。印出先生とも少しお話ししましたが,特に「善信者」達が各自の住居で信仰生活を送っていたくだりが興味深く,12世紀にはまだシトー会の女子修道院が創建されていなかったため,この信仰形態は特に女性に取って重要だったという話でした。おそらく女性にとって信仰の環境は12世紀と13世紀とでドラスティックに異なっていたと思われるので,12世紀において,女性のための受け皿としてカタリ派のような異端が広まったのはよく理解できます。
報告者の主著は,
P. Jiménez, Les Catharismes. Modèles dissidents du christianisme médiéval (XIIe-XIIIe siécle), Rennes 2008.
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