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アルロン国立文書館再訪へ

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今年の冬は今までで一番寒く、かなりうんざりしました。氷点下+雪の毎日で、外に出るのがこれほど億劫になるとは想像もつきませんでした。今日はいよいよ気温も10度を超え、季節の変化をようやく感じることができました。しかし、気圧の関係かどうにも調子が悪い。ドイツ人も頭痛がひどくなる人が多かったようです。きわめつけは夕方5時半頃の雷雨でした。こうした不安定な時期を経て、季節は着実に春らしくなるのでしょうね。

さて、ただ今精意博士論文を執筆中ですが、12〜14世紀を扱っているとちょうど時代の途中で刊行史料が無くなり、未刊行史料を読む必要に迫られます。修道院によってそもそも史料状況もその刊行状況も千差万別で一概に何とも言えませんが、証書史料の刊行作業は大抵編者が時代を意図的に区切るので、「ああ、あとせめて5年分目を通したい・・・」と思ってもどうしようもありません。そういう時は仕方ないので文書館に行かざるを得ない。

ところが最近恨めしいことにそういう必要が出てきてしまい、来週重い腰を上げてベルギーのアルロンにある国立文書館*1に行ってきます。というのも、初代ルクセンブルク公ヴェンツェル1世(公位1353-1383)について調べていたところ、必要な情報がその後継者ヴェンツェル2世(皇帝位1378-1400、公位1383-1419)の発給した証書にあるとのこと。これが管見の限りにおいて未刊行。どうしても史料の文言を知りたいので、仕方ありませんね。少なくとも博論執筆中はもう行くこともないだろうと思っていたのですが・・・。

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オルヴァル修道院の廃虚。保存されていて観光客に開放されている。

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内陣のど真ん中にルクセンブルク公ヴェンツェル1世が埋葬されている。

折角なのでそのまま北上、ブリュッセルの王立図書館でやはり史料を請求して写真撮ってくるつもりです。そしてもちろん(!)ムール貝の白ワイン蒸しを食べながらベルギービールをいただきますよ。トリーアは交通の便が決して良くないので基本出不精なのですが、モーゼルに沿ってライン方面に出るより、ベルギー・フランス方面に出る方が楽しみが多くて良いです。

なお、文書館について小規模な文章を執筆することになっているので詳しくはそちらで。また追って連絡します。

*1:http://d.hatena.ne.jp/barbarossa0728/20081203/1228329442

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