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20190301-02国際シンポジウム「司牧と修道制:800〜1650年」@岡山のお知らせ

ようやく告知できる段階になりました。1年半前から準備していた国際シンポジウム「司牧と修道制:800〜1650年」International Symposium “Pastoral Care and Monasticism: ca. 800-1650″を岡山大学で開催します。

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ずっと一緒に共同研究したいと思っていた赤江雄一さん(托鉢修道会による説教)と武田和久さん(イエズス会によるアメリカ大陸宣教)。今年度、幸いにして科研費・基盤(C)をいただけることになり、中近世の修道会を串刺して研究するプラットフォームができました。今後は「修道会史研究ネットワーク」Research Network for the History of Religious Ordersとして、修道制・修道会の歴史に関する研究者ネットワークを形成し、研究活動をしていきます。その最初の研究課題として今回取り上げるのが、修道制と司牧の関係です。これを修道会ごとに比較しながら考えていきたい、というのが岡山シンポの狙いです。

今回、ドレスデンでの在外研究で知己を得たゲルト・メルヴィル教授、ミルコ・ブライテンシュタイン、イェルク・ゾンターク(いずれもドレスデン工科大学)、そしてエミリア・ヤムロズィアク教授を招聘し、メルヴィル先生にはキーノート・レクチャーをお願いしました。これに日本側から8人の研究者が加わり、2日に渡って報告・議論を行います。キリスト教修道制に加えて、日本の中世寺院研究とキリスト教宣教研究についてひとつセッションを設けている点も特徴の一つです。

詳細は以下の通りです。報告タイトルなど、今後さらに詳しくお知らせしたいと思います。もしいらっしゃれる方がいましたら、なるべく早く大貫までご連絡下さい。

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Series of the International Symposiums on the History of Monasticism in Japan 2019
国際シンポジウム「司牧と修道制:800〜1650年」 International Symposium “Pastoral Care and Monasticism: ca. 800-1650”

日時:2019年3月1日(金)・2日(土)
場所:岡山大学津島キャンパス文法経1号館2F文学部会議室
問い合わせ先:大貫俊夫(岡山大学) ohnuki@okayama-u.ac.jp

入場無料・申込不要
使用言語:英語

Friday, 1 March 11:00〜18:00
キーノート・レクチャー:Gert Melville (FOVOG, Technische Universität Dresden) “Monks and Pastoral Care in the Discussion of Medieval Canon Law”
Shigeto Kikuchi 菊地重仁 (Aoyama Gakuin University)
Toshio Ohnuki 大貫俊夫 (Okayama University)
Mirko Breitenstein (Technische Universität Dresden, FOVOG)
Emilia Jamroziak (University of Leeds)
Yuichi Akae 赤江雄一 (Keio University)
Yoko Kimura 木村容子 (Shinshu University)

Saturday, 2 March 9:00〜13:00
Jörg Sonntag (Technische Universität Dresden, FOVOG)
Kazuhisa Takeda 武田和久 (Meiji University)
Hitoshi Karikome 苅米一志 (Shujitsu University)
Hiroe Nukui 貫井裕恵 (Kanazawa-Bunko Museum)
Carla Tronu Montane (Kyoto University)

シンポジウム概要
本シンポジウムでは、キリスト教修道制と司牧の関係を主題とする。修道士は、礼拝、説教、教育、執筆など多岐にわたる活動によって俗人信徒を教化し、社会における信仰生活の安定に貢献した。修道制から司牧について「革新」的要素が生み出されてきた、という想定も可能である。しかしその一方で、世俗からの「逃避」が修道制の本質であるならば、司牧活動と修道制はアンビヴァレントな関係にある。時代によって、そして修道会によって司牧活動の受け止め方は異なっており、修道制と司牧は常に何らかの緊張関係を生み出している。この緊張関係の所在をマッピングし、その特性を明らかにすることで、ヨーロッパ中世における信仰と社会の関係を見通すことが可能になろう。
こうした修道者の役割は、どのような点で独特と言えるのだろうか?対象をラテン=キリスト教世界に限定していては、この問いに答えることはできない。そこで、本シンポジウムは大胆に視野を広げ、ユーラシア大陸のはるか東方に目を向け、日本で見られる修道者による民衆教化も扱う。異なる地域・信仰の間で、何が共通し、何が異なるのか。より普遍的でグローバルな歴史理解に到達する試みである。

主催:修道会史研究ネットワーク Research Network for the History of Religious Orders
共催:岡山大学大学院社会文化科学研究科附属文明動態学研究センター
後援:西洋中世学会

本シンポジウムは、JSPS国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)「修道院と教区共同体の相互影響関係と社会形成に関する比較研究(国際共同研究強化)」(15KK0051、代表:大貫俊夫)、同基盤研究(C)「 中近世ヨーロッパにおける司牧活動に関する諸修道会の比較研究」(18K01031、代表:大貫俊夫)、同平成30年度外国人招へい研究者(短期)、岡山大学文学部プロジェクト研究、同大学院社会文化科学研究科(袴田玲)およびドレスデン工科大学比較修道会史研究所の助成を受けています。
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