研究集会「修道院長ウルリヒ二世・フォン・ゼールフィンゲン(1282〜1311)と中世におけるシトー会修道院ザーレムの隆盛
おなじみH-SOZ-U-KULTでシトー会修道院に関する研究集会の告知が上がっていました。
http://hsozkult.geschichte.hu-berlin.de/termine/id=17262
ドイツ語圏で最も重要なシトー会修道院は問われて必ず挙るのがボーデン湖畔のザーレム(Salem)です。皇帝の直接の保護を受ける帝国修道院(Reichskloster)として歴代皇帝と関わった他,宗教改革後は南ドイツのシトー会修道院に対し指導的な役割を果たしました。その最盛期を担った修道院長ウルリヒ2世をタイトルに掲げ,各分野から報告しようというのが本研究集会の趣旨のようです。
集会の主催者は博士論文で中世ザーレム史をまとめたギーセンのヴェルナー・レーゼナー(Werner Rösener)とバーデン・ヴュルテンベルク州立文書館のペーター・リュッケルト(Petere Rückert)。リュッケルトは地域史の人で,その文脈でシトー会修道院ヘレンアルプ(Herrenalb)に関する論文集および証書目録を編纂しています。
Werner Rösener, Reichsabtei Salem. Verfassungs- und Wirtschaftsgeschichte des Zisterzienserklosters von der Gründung bis zur Mitte des 14. Jahrhunderts (Vorträge und Forschungen Sonderband 13), Sigmaringen 1974.
850 Jahre Kloster Herrenalb. Auf Spurensuche nach den Zisterziensern, hrsg. v. Peter Rückert / Hansmartin Schwarzmaier, Stuttgart 2001.
Herrenalb: Urkunden: (1148) 1170-1757 (Repertorien / Hauptstaatsarchiv Stuttgart: Bestand A ; 489,K), bearb. v. Peter Rückert, Stuttgart 2002.
ザーレムは個人的に訪れたいシトー会修道院の一つです。以前コンスタンツに滞在した時は時間がなく(また真冬だったので天候も悪く)行くことができなかったのが実に心残りでして。世俗化してからバーデン辺境伯の所有になり,すでに修道士はいませんが,バロックの立派な城館が見所になっています。
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