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メトロポリタン史学会第17回大会シンポジウム開催のお知らせ

この週末にメトロポリタン史学会大会シンポジウムが開催されます。例年でしたら4月に行われる催しなのですが、去年と同様コロナの影響で半年ずれました。今回、都立大に着任して初めてシンポジウムの企画に携わりました。ReMo研のテーマとも深く関わる「前近代世界における宗教運動と文化交流の諸相」と題して、日東西の最前線で活躍している報告者、コメンテーターにご登壇いただきます。参加ご希望の方は、9月23日までに事務局mshigaku●tmu.ac.jp(●を@に変えてください)へご一報下さい。折り返しZoomのミーティングURL等をお知らせいたします。


日 時:2021年9月25日(土)
会 場:Zoomによるオンライン開催

【大会】午後1時〜5時30分
シンポジウム「前近代世界における宗教運動と文化交流の諸相」

〔報 告〕 午後1時〜4時
小俣ラポー日登美氏(日本学術振興会特別研究員PD)
 「殉教をみるということ」
古松崇志氏(京都大学人文科学研究所)
 「契丹(遼)の王権儀礼と信仰」
藤崎衛氏(東京大学)
 「中世カトリック圏ヨーロッパとモンゴルの間における相互理解と誤解」
武田和久氏(明治大学)
 「キリスト教的地獄観の流用(アプロプリエーション)とアメリカ先住民—17〜18世紀スペイン領南米ラプラタ地域のイエズス会布教区を中心に—」

〔全体討論〕 午後4時〜5時30分
コメント:清水有子氏(明治大学)、藤原崇人氏(龍谷大学)、櫻井康人氏(東北学院大学)、石川博樹氏(東京外国語大学アジア・アフリカ文化研究所)


【大会シンポジウム趣意文】

 大貫 俊夫

 異なる文化圏間の宗教運動の役割は、前世紀以来、つねに重要な研究課題となってきた。十字軍を例にとるならば、その理念は中世キリスト教信仰を担う聖職者や修道士によってイデオロギー上の骨格が与えられ、その枠組みの中で、キリスト教世界とイスラーム世界が対立的に捉えられてきた。しかし昨今、そうした対立的構図にとどまらず、両文化圏の間で行われていた政治外交、経済、文化面における多様な交流の諸相がますます注目されている。日本古代史の吉田一彦氏も『日本宗教史を問い直す』(2020年刊)で、宗教史を文化交流史の視座からとらえ直す意義を強調したばかりである。
 そこで、対象とする時代を中近世とし、宗教運動や個々の宗教者が様々な工夫をこらしながら促進した文化交流の諸相を具体的に考察することを本シンポジウムの目的としたい。その際、①宗教者が実践する異文化間の交流、②それを通してもたらされる他者認識の確立・変化、③以上による自他文化圏の変容、の 3点に着目し、分析内容を宗教ごと、文化圏ごとに比較することで、人類史において宗教が果たした役割をより多面的に評価することを試みる。

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