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文学部公開講座

10月11日(土)は文学部公開講座の担当回でした。

全体のテーマが「〈貧困社会〉への多様なアプローチ」ですので、僕は中世ヨーロッパにおける貧民救済、とりわけ12世紀までの修道院での取り組みと、12世紀以降の都市での取り組みに焦点を当てました。


文学部公開講座のご案内 – notatione digna?

河原温『中世フランドルにおける都市と社会――慈善の社会史』(中央大学出版部、2001年)でも最後触れられていたように、12世紀までを教会による救貧、それ以降を俗人による救貧と大きく区分してしまって良いものかどうかが常に問題になります。中世盛期から後期においても教会の役割は否定できない、という点を強調することで、近年はそこまで断絶を見なくてもいいのではないかという理解に落ち着いているようです。

参加くださった皆さんは年齢もバラバラですし、興味関心も基本バラバラ。わからないぞ、と文句を言われることも覚悟していましたが、幸いご満足頂いたようで安心しました。前に座っている方から、「あんたはよく勉強しておられる」みたいなことを言われたのは嬉しかったです。

次の記事に続く。

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