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国際シンポジウムとThe Journal of Medieval Monastic Studies

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先日田口まゆみ先生の科研プロジェクト「キャクストン版『黄金伝説』の校訂版作成:第1巻及び第2巻」が開催した国際シンポジウム@京都大学に参加してきました。講演タイトルは以下の通り。

‘How Editing Monastic Foundation Narratives Uncovers their Meaning and Purpose’ Janet Burton (ウェールズ大学、Professor of Medieval History、Joint General Editor, Journal of Medieval Monastic Studies)
‘Choices Editors Make and their Consequences’ Margaret Connolly (聖アンドリュース大学、general editor of the Middle English Texts)
‘The Middle English Texts series (Heidelberg): Aims and Objectives’ William Marx (ウェールズ大学、general editor of Middle English Texts, Councilof the Early English Text Society)

前々からイギリスの、しかもイングランド外の研究者による修道院研究には目を見張るものがあると思っていましたが、その代表格がジャネット・バートンです。彼女のイニシアティヴにより、数々の概説書、論文集が出版されています。特に2012年以来学術雑誌The Journal of Medieval Monastic Studiesを年に1巻のペースで刊行していること注目したいです。これは手元に置いておきたいと思い、先日ひとまずvol. 1, 2, 7を購入しました。

雑誌の構成は論文と書評。極めてシンプル。vol. 1の巻頭言には、国際性と分野横断性という観点から従来の雑誌のあり方に見られた間隙を埋めようという意図があるということで、こういうイニシアティヴがウェールズから起こっていること、そして、これは僕の主観ですが、編集委員の面々からはオックスブリッジに対する強い遠心力のようなものが働いているように見えることが大変興味深い。修道院研究およびその担い手というのは、そもそもそういう存在なのかもしれない。

巻頭論文はジャイルズ・コンスタブルによる「クリュニー研究の将来」です。今ちょうど12世紀末に生じたクリュニー修道会の制度化・組織化のプロセスを勉強している最中なので(制度面でシトー の後追いをするのだけど、比較しながら考えるととても面白い)、これも目を通します。

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