国立西洋美術館訪問
昨日12月15日に、学部ゼミ生と一緒に国立西洋美術館のハプスブルク展に行ってきました。寒いけれどいい天気。首都大は国立美術館キャンパスメンバーズに入っているため、教職員、学生は割引の対象になります。年度当初からこの展覧会のことは把握していたため、ようやく念願が叶いました。日墺友好150周年ということで、フランツ・ヨーゼフ1世がコレクションをまとめて作ったウィーン美術史美術館から、そして他にもプラド美術館などから主要な作品が集められています。
ハプスブルク家については、僕は初代ドイツ国王ルードルフ1世についてある程度調べたことがあるくらいで、ウィーンに本拠地を移してからの歴史は教科書程度の知識しかありません。そのため、今回の展覧会に合わせて特集が組まれている美術雑誌などを事前に読んでおきました。
特に『芸術新潮』に載っていたハプスブルク家の近親婚については大変興味深く、f値という数値で近親関係を計るとのこと。そして、スペイン・ハプスブルク最後の国王カルロス2世に至っては親子間で生まれた子ども0.25を超えた0.254であるというのだから凄まじい。領土拡散を防ぐどころか、遺伝上の問題で家系が断絶するわけですから歴史の皮肉です。そうしたことを頭に入れて絵画を見て回ること2時間弱。日曜午後ということもあってかなりの賑わいで、自由に見るわけにはいきませんでしたが(僕は並びながら順路に沿って鑑賞するのが苦手)、とてもよい時間を過ごせました。
観賞後は上野駅に入っているみはしで餡蜜を。結局、見所の大半は(当然のことながら)ウィーンの美術館にそのままあるため、やはり現地に行くのが一番手っ取り早い。学生に渡航費を援助する制度が首都大にあるのか調べたら、「グローバル・コミュニケーション・キャンプ」というのがある模様。独文の先生と協力すれば実現できそう。
この記事へのコメントはありません。