2019年も師走となり
12月に入り何かと忙しい日々を送っていますが、新天地首都大学東京での仕事も少しずつアクセルを踏めるようになってきました。前期は様子を見ながらの安全運転に徹したものの結局内から湧き起こるものは特になし。ここ数年、自身の器を超えた活動をして、体力を使い果たしてしまったのかもしれないと思い、仕方ないと思って過ごしていました。夏休みは研究費の多くを費やしてドイツに滞在し(これについてはまた書きたい)、9月にTwitterでも書いたように首が痛くなり、それがなかなか治らないまま後期に。これが厄年というものかとしみじみ思います。しかし、何があったというわけではありませんが、11月に入って少し気分が変わりました。
秋は科研費の申請シーズンですが、今回は何も出さず。その代わり、メールで回ってきた学内プロジェクトの募集要項を読んで、10月から11月にかけてのんびり考えていました。学内プロジェクトに研究費をつける仕組みがある大学は多いと思いますが、ここにもいくつかのカテゴリにーに分けて募集があることが分かりました。そこで、日本史、東洋史、西洋史の前近代の先生方に声をかけ、岡大の文化人類学の松村さんの力を借りつつ申請書を作成、提出しました。さてどうなるか。
今、学部の方では卒論執筆が佳境を迎えています。1人シエナの13世紀の都市条例を扱っていて、何回か研究室に来てもらって一緒にラテン語を読みました。シエナといえば日本でも池上俊一『公共善の彼方に』や同『シエナ-夢見るゴシック都市』があり、中山明子「13~14世紀におけるシエナの都市=農村関係-マニャーティと農村-」も見つけましたが、13世紀は手薄でやれることが結構あります。さてどうなるか。
大学院では今週、博士課程の方がリジェクトされた投稿論文を踏まえ今後の展望について報告してくれました。それなりに興味深い論点がある内容なので、もう少し史料と研究文献を探して読んでいくのがいいのでは、ということに。さてどうなるか。残った時間でフリードリヒ2世の証書を読み、かのヨアヒム・フォン・フィオーレが修道院設立を請願し、それが聞き入れられる経緯を理解しました。写真は学外から来てくれているドクターのS君のイタリア土産。ありがとうございます。
いずれにせよ、学生の皆さんとの関わりの中でラテン語を読めるのは至福の一言です。やり方を模索しつつ、もう少し頑張ってみます。
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